第82回 MEDIA木更津店さん

全国のスゴいお店を紹介していく「つのはず誠の“元気が出る<CD>ショップ”」。第82回は千葉県木更津市にあるMEDIA木更津店さんです。(以下、敬称略でMEDIA木更津店と呼びます。)

木更津と言えば、 “アクアライン&森田健作”以前/以降、あるいは“木更津キャッツアイ&氣志團”以前/以降で語るべきではと思うほど、街の様子が変わったように思います。90年代は木更津駅前でも空きビルが少なくなかったのですが、近年は駅前の雰囲気も変わり、潮干狩りやいちご狩りから、ドラマのロケ地巡りやアウトレットパークまで、なんだか随分と話題に上るようになった気がします(ちなみに、氣志團の綾小路翔は君津市出身で、他のメンバーも木更津出身はゼロとのこと。知っていました~?)。

1-entrance
こちら入口付近。ヤンクロック(?)な感じではなく、割とヒット作品を幅広く扱っておられる感じです。CDショップ大賞のニュースはふなっしーと共に店頭掲示板に貼られています♪

で、そんな中心地、木更津駅から山手に2kmほど進んだところにあるアピタ内にMEDIA木更津店はあるのですが、ここは周辺が忙しく変わっても、緩やかに時が流れているような感じ。他のショッピングセンターのように子供たちもいますが、割と中高年~お年を召した方が沢山いらっしゃるように感じました。これは、他にMEDIAがある岐阜県のアピタ中津川などでも感じたので、アピタ全体の特徴かなとも思います。

2-enka ranking
演歌TOP10および新曲など注目作コーナー。表題曲のみならず、カップリング曲も手書きされているのが素晴らしい。そうカラオケファンは、意外と隠れた名曲の多い“B面曲”で大会に出場するのです!

3-enka autograph
お店のあちこちに、サイン色紙やサイン入りポスターが!(しかも、J-POPの案内板を演歌の色紙が侵食しています(微笑)。)

4-enka sityouki
割と、お店の端っこに追いやられがちな演歌&歌謡曲ダイジェスト盤の案内が、デカデカと案内されています。(しかもバックナンバーも充実!)

5-enka live poster
北島音楽事務所様のじょいんとコンサート案内も。いつ見ても、大江裕の眉毛は書きすぎ(苦笑)。

6-enka renka cd
廉価盤も多いですが、そのワゴン下に、ちゃんと非廉価盤(ロングヒット中の新沼謙治と、阿木燿子&宇崎竜童書下ろしによる森昌子の新作)もPRされていて有効活用されています♪

そして、ご年輩の中でも特にこちらで人気なのが演歌・歌謡曲。でも、それはお客様の年齢層が高いからと安住することなく、ランキングをはじめとする注目作コーナー、常に演歌専用に1台ある試聴機コーナー、サインコーナー、コンサートの告知と様々な角度で興味をそそらせているスタッフの方のご尽力あってのことだと思いました!同店のご担当、金田さんによると、「誰よりも先に新曲を覚えて歌いたい!売れそうな曲はどれか?」とカラオケ大会やカラオケ教室を意識して尋ねて来られる方や、毎週注目作コーナーをチェックする為に、足繁く通うお客様も多いとか。そうなると、お店側もソムリエとして成長せざるを得ないですよね♪

7-cdshop lower

8-cdshop upper
マキシマム ザ ホルモンのサイン色紙がこちらのお店に!!こうして見ると、ロックからベテラン・ポップス、クラシック、サントラ盤までグッドミュージックが一望できる素晴らしい賞ですね。事務所行政枠などお金の匂いが漂わないのもお見事です。

と、こう書くと、演歌ばかりかと誤解されそうですが、入口付近でJ-POP全般が紹介されていたように、決してそうではなく、他にも洋楽、アニメ、ジャズ、クラシック、アイドル、キッズと一通り揃えておられますし、CDショップ大賞のコーナーもこの通り、しっかり展開なさっています。最近は、近所のお店がなくなったからと、遠方から来られる方も増えたとか。確かに、大型店以外のお店で、全ジャンルに愛情をかけるお店は2014年現在かなり貴重で、お客様にとって大変ありがたい存在だと思います!次に、アルバムチャートを見てみます。

MEDIA木更津店  週間アルバムTOP10(2014/4/7~4/13)
順位 作品名 アーティスト名
1 アナと雪の女王(Fozen) オリジナルサウンドトラック
2 HUMAN 福山雅治
3 Heartful Song Covers May J.
4 私とドリカム DREAMS COME TRUE
25th ANNIVERSARY BEST COVERS
(オムニバス)
5 THE BEST 加藤ミリヤ×清水翔太
6 HIT! HIT! HIT! Kis-My-Ft2
7 Music EXILE ATSUSHI
8 COLOERFUL POP E-girls
9 新世界 ゆず
10 BORDERLESS Rihwa

一見、どれも全国でヒットした作品ばかりですが、1位の『アナ雪』の国内発売盤だけで、福山雅治の発売2週目より高かったお店はそうそう多くはありません。また4位にドリカムのカバー・アルバム、9位にゆずのオリジナル・アルバムなど、全体に幅広い世代に人気のアーティストや作品が確実に上位入りしているのが分かります。

最後に、金田さんよりオススメ作品のコメントをいただきました。

ダーディ・ループス『ダーティ・ループス』

デビューアルバム『ダーティ・ループス』。メンバー全員、小さい時から音楽の英才教育をうけていたエリート集団なんだそう。とにかく一曲一曲のクオリティーがスゴイです!EDM的サウンドにファンクな要素も加わって、おしゃれな一枚に仕上がっています。当店からのおすすめトラックはM-9「アクシデンタリー・イン・ラヴ」。セッションしているかのようなグルーブ感がたまりません!日本盤ボーナストラックのM-13「Automatic」(宇多田ヒカルのカバー)も必聴です!!

9-idle corner
アイドルコーナーもデカい!とりわけカラフルですね。

10-anime new
アニメコーナーも演歌並みに丁寧に紹介されています♪

11-disney corner
そして、ショッピングセンターと言えば、キッズやディズニー・コーナーも重要。その中で『モンスターズ・ユニバーシティ』が大きく取り上げられているお店は珍しいかも。

確かに、ダーティ・ループスは、洋楽ファンにとどまらず、ジャズファンやJ-POPファンなどジャンルレスに多くの音楽ファンを取り込みそうですね。かくいう私も洋楽は情報番組に登場するような大物しか分からないクチですが、彼らに関してはユニバーサルのコンベンションでも「もっと聴いてみたい!」と思ったほどですから、こちらのお店に多い演歌・歌謡曲ファンの方の多くも気に入るのではないでしょうか。MEDIA木更津店の金田さん、オススメどころが流石っすね~!(←市川カニ蔵の口調で(笑)) こういうのも、日頃からお客様とコミュニケーションしているからこそ、思い浮かぶのだと思います。やっぱりリアルショップって創意工夫の宝庫ですよね。またお邪魔させて下さ~い♪

つのはず・まこと。1968年京都府出身。地元国立大学理学部修了→化学会社勤務という理系人生を経て、97年に何を思ったか(笑)音楽関係の広告代理店に転職。以降、様々な音楽作品に携わり、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、本業で音楽分析やCD企画をする傍ら、日経エンタテインメント!、共同通信、歌ネット、日経トレンディネット、月刊タレントパワーランキングなどでも愛と情熱に満ちた連載を執筆中。Twitterは@t2umusic
最近、中川翔子のオリジナル・アルバム『9lives』を聴いて驚きました。私自身、松田聖子を“神”と崇めるしょこたんに、アイドルポップスの正統派継承者とか、アニメソングヲタクくらいにしか思っていなかったのですが、本作では、“ロックボーカリスト”として大きくシフトチェンジしています。TVでタイトル曲(猫が9回生きるということから、人間も何度も生きよと自ら鼓舞する内容)を歌っていた時も、口腔を大きく膨らませたような口の開け方(Superflyの越智志帆とか、吉田美和とかが熱唱するときの、あの口腔内容積がMAXになったような口です)でこれまでとまるで違うし、ヘビーなサウンドに全然負けていないで圧倒されました。こういった素人目には判断の難しい作品が、目利きの多いリアルショップからプッシュされると良いな~と思います♪

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