2015年、事務局としてROCK IN JAPAN FESTIVALに初参戦!CDショップ大賞受賞アーティストを中心に観覧した中で、前半(8/1、8/2)より一部のレポートをお届けします!
【go!go!vanillas】8/1(土)11:05~SOUND OF FOREST
(第7回CDショップ大賞2015ノミネート「Magic Number」)
森の中に吸い込まれるように人が集まって来る。7/15の新生バニラズライブは限られた人数でのお披露目だったため、新ギタリスト・柳沢進太郎を初めて見る人も少なくないはず。牧達弥(vo/g)が「行くぞー!」と叫ぶや否や『アクロス ザ ユニバーシティ』からスタート!1曲目から全力疾走のバニラズにハンドクラップでオーディエンスがそれに応える。牧の合図でSOUND OF FORESTに“ウォーウォー”と重なる声がこだまする。
『ハイテンション』『バイリンガール』と続き長谷川プリティ敬祐(ba)と柳沢がお立ち台で客席を煽る。プリティが「年に一度のROCK IN JAPAN FESTIVAL、悔いの残らないように最後まで楽しみましょう!」呼びかけ、牧が「でっかくなったぜ!」と噛みしめるように言った。続いては“お中元”として9/16発売のシングル『カウンターアクション』!力強いビートに鋭いギター。初披露の時に夏フェスにマストだな、と思ったけれど大正解!暑い夏がますます燃える激熱な曲!後半に入り『エマ』『ホラーショー』とバニラズのテンションは右肩上がりに加速していく。ラストは「バニラズの魔法にかかる準備は出来ていますか?」と『マジック』。メンバーの脱退と新メンバーが発表されるまでは、もちろん不安でいっぱいだった。これからどうなるのだろう、と。でも、それは余計な心配であることを今は自信を持って言える。ここにいる全ての人がそう感じたはずだ。go!go!vanillasはこれからも今まで以上に熱い!(けろりん)
【cinema staff】8/1(土)11:40~PARK STAGE
(第4回CDショップ大賞2011 東海ブロック賞「cinema staff」)
SOUND OF FORESTから急いで移動しようとするとかすかに『drama』が聴こえて来る!逸る気持ちに加速がかかり、焦りつつ・・・何とかPARK STAGEに到着。『drama』に続いて、飯田瑞規(Vo/Gt)の歌声が心地よく響く『theme of us』。飯田の美しい歌声に乱れた呼吸が整った。「おはようございます。cinema staffです。皆さん集まってくれてありがとう!! 全力でやりますので最後まで楽しんでください!」の一言から、エモーショナルなギター、少しだけドロっとした感情が生まれそうでせつなさ溢れる『シャドウ』。「ありがたいことに僕らは7年連続で出させてもらっています。最初に出させてもらったのが、ここPARK STAGEで、初めて出た09年は大学生でした。今は28歳になっちゃって。ROCK IN JAPANと歩む青春です」と久野洋平(Dr)がさり気なく、でも感慨深そうに話す。野外にぴったりな『into the green』から一転、激情にかられる『great escape』。激しさと真っ直ぐなハートが織りなすドラマに胸がただただ熱くなる。そして、踊れるシネマ『tokyo surf』。「この曲、知らなくても付いて来て!」とラストは『exp』。何度も「行けるかー!」と叫び、“ラララー”のコール&レスポンスでPARK STAGEは更に一体感を増す。「混ざっていけ!」と煽られる快感。もっともっと多くの人にシネマを知って欲しい、感じて欲しいと思える熱いステージだった。
近年ようやくCDショップ大賞・地方賞が注目されるようになりましたが、スタートした第2回より、私たちは自信を持って地方賞受賞アーティストを応援しています。(けろりん)
【THE BAWDIES】8/1(土)12:50~LAKE STAGE
(第2回CDショップ大賞2010 大賞「THIS IS MY STORY」)
すでに沢山のオーディエンスが今か今かと炎天下のLAKE STAGEに溢れている。12:50、まさに暑さがピークの時間帯に、暑い熱い、熱いTHE BAWDIESが、ウィルソン・ピケットの『ダンス天国』のSEに乗って登場!!この暑さの中、グレーのジャケットを羽織ってタイを締めての登場。大歓声に包まれ、ROY(Vo/B)の会場中に響き渡るシャウトで『NO WAY』がスタート。MARCY(Dr/Cho)の1打1打が、興奮したオーディエンスの鼓動を代弁するかのよう。全員で奏でる音数はシンプルなのに太いサウンドは、貫禄を兼ね備え、ストレートに会場中に伝わってくる。「お久しぶりです!3年ぶりに戻って来ました!」そんな熱いトークから一転、ROYが「寒い・・・マッチを買ってくれませんか?心も身体も寒い・・・この街で何か温かいものは・・・何か美味しそうなものが・・・」とお約束(?)の寸劇が始まり、「何か美味しそうな・・・」で『HOT DOG』へと一気に流れ込む。『HOT DOG』『LEMONADE』とお昼時に空腹に刺激するナンバーが続く。
TAXMAN(G/Vo)のギター始まりでROYが「この鎧のようなの脱いじゃっていいですか?」とメンバー全員ジャケットを脱ぎ黒のシャツに。『IT’S TOO LATE』でオーディエンスの陽に焼けた腕が左右に動く、動く。曲終わりでどこまでも続きそうなROYの太いロングトーンの声が暑さもものにしない程延々と響き渡り、オーディエンスが「おー!」と歓声をあげると、「皆の声を聴かせてください!」と『SING YOUR SONG』がスタート。JIM(G/Cho)がより一層ステージから身を屈めてオーディエンスを煽り、後半の熱狂の渦へと誘う。「夏より熱く!皆さん、ついてきてくれますかー!?そのまま歌い続けてくださいー、そのままー!もっとー!」と“SING YOUR SONG”の大合唱が会場外まで響く。演奏後にTAXMANのいつもの“ワッショイ”コールで締め、最後まで勢いそのままに熱く駆け抜けたTHE BAWDIESでした。(吉川)
【ゲスの極み乙女。】8/2(日)10:30~ GRASS STAGE
(第7回CDショップ大賞2015 BEST ARTIST賞 「魅力がすごいよ」
第6回CDショップ大賞2014 入賞「踊れないなら、ゲスになってしまえよ」)
勝田駅からのシャトルバスを降り、迷うことなく進む人の群れはまるで川のようで、辿り着いた場所はGRASS STAGEと言う人の海!お見事!としか言いようのないくらい溢れんばかりの人、人、人!川谷絵音(Vo/Gt)が「キラーボールで踊りませんか?」と放った一言に大波がうねる!『キラーボール』『星降る夜に花束を』『デジタルモグラ』と畳みかけるようにカラフルな演奏が続き、『パラレルスペック』『私以外私じゃないの』『ロマンスがありあまる』と最新のナンバーに人の波は、思い思いに飛んだり跳ねたり青空の下でキラキラと弾ける。
川谷が「去年はPARK STAGEで“来年はGRASSに出ます!”とMCで言って・・・今日GRASSに立ってます!」と嬉しそうなMCに会場には拍手が響き渡り、さらに「今年も宣言します!来年はGRASSのトリをやります!」と力強い宣言に歓声が沸く。しばし[Alexanderos]の川上洋平(Vo/G)のMCネタで和ませつつ、魅惑の新曲を披露した後、休日課長(Ba)の先導で“ドレスを!”“脱げ!”の大コール&レスポンスからの『ドレスを脱げ』。ほな・いこか(Dr)に「セクシーなドラムをもっとくれ!」と休日課長せがむと、加速度をあげて後半に突入。「キラーボールでもう一回踊りませんか?」とラストは『キラーボール』再び。“何回でも繰り返す”“たった今わかったんだ”と会場一体となってのコーラスや、ちゃんMARI(Key)・川谷・休日課長のキーボードセッション風の展開にグルーヴは頂点へ。
メジャーデビュー前から小さなハコでの彼らを観て来て、その楽曲センスと演奏技量には一目をおいていたが、こんなにも早くGRASS STAGEで、こんなにも海のようにたくさん人たちの中で観られたことを誇りに思う。来年の演奏後の花火を今から楽しみにしていたい。(けろりん)
【キュウソネコカミ】8/2(日)11:40~LAKE STAGE
(第6回CDショップ大賞2014 ニューブラッド賞「ウィーアーインディーズバンド!!」
第7回CDショップ大賞2015 ノミネート「チェンジ ザ ワールド」)
GRASS STAGEから急いでLAKE STAGEに向かうと、すでにいつものように、本番さながらのリハが始まっているらしく『良いDJ』が聴こえて来る。足早に空いているスペースに潜り込んだ。リハが終わると、ヤマサキ セイヤ(Vo/Gt)が「自分の幸せだけじゃなくて周りの人の幸せも考えてください!」と告げ、ステージを去る。スタンディングエリアはすでにパンパン。ケツメイシ『夏の思い出』をSEにメンバー再登場!「どうも!西宮から来ました、キュウソネコカミです!」とヤマサキが叫び『ビビった』からスタート!待ち構えていたオーディエンスが爆発する瞬間!ヨコタ シンノスケ(Key/Vo)がステージ前方で煽る煽る。いつもは本番ラストで演奏する『ビビった』からなんて攻めまくりじゃないですか!更に人が流れて来る。人、人、人。大地が揺れたかと思うくらい踊りまくるLAKE STAGE。タオルもぐるぐる回る!iPh○neの着信音のイントロだけで歓声が沸いちゃう 『ファントムバイブレーション』。“スマホはもはや俺の臓器”の大合唱が真夏のひたちなかに響き渡る。「埋まってよかったー」「ヤバイ、なんかめっちゃ売れてるみたいやんけ!」と他人事のように言うヤマサキ。でも、すでに入場制限かかっていましたから!
『GALAXY』から『MEGA SHAKE IT!』『伝統芸能』とバラエティーに富んだ楽曲で攻めつつ、ライブでの鉄板曲『空芯菜』『DQNなりたい、40代で死にたい』でボルテージを加速させる。そして、入場制限でLAKE STAGE外を何重にも囲むオーディエンスによる“ヤンキーこーわい”コール&レスポンスは心地良かった!「次はもっと大きいステージに出るか、もう1回LAKE STAGEに出れるようガンバリます!」と嬉しそうなヤマサキは、何度も何度も“ありがとう!”と繰り返した。ラストは少し前の彼らにはなかった引き出しを感じる『ハッピーポンコツ』。シュールだったり、捻くれだったり、カウンター的要素ではない、大きな意味でのラブソング。ぎゅうぎゅうの空間で感じた引き込む力は圧巻!第6回CDショップ大賞2014スペシャルライブに出演した時にも感じましたが、きっと“もっと大きいステージ”に連れて行ってくれる!と、改めて確信したパフォーマンスでした!(けろりん)
【きのこ帝国】8/2(日)11:40~PARK STAGE
(第7回CDショップ大賞2015 入賞「フェイクワールドワンダーランド」)
CDショップ店員に「今、もっともブレイクを期待されているバンド」、「きのこ帝国の今と未来が詰まった1枚」と大きな期待を集め、第7回CDショップ大賞2015では入賞したきのこ帝国。ROCK IN JAPAN FESTIVAL2015 2日目PARK STAGEの2番目に登場!そろそろ早めの昼食を取る人もいる時間帯、若干昨日より雲が多いと言っても太陽がじりじりじりじり迫ってくる頃。待ち遠しいというようなワクワクしている表情の男女が切れ目なく集まって来る。「こんにちは!きのこ帝国です!」と佐藤千亜妃(Vo./G)がギターをかき鳴らし今年4月に発売した『桜が咲く前に』のカップリング『Donut』でスタートした。佐藤の歌声が、あれ?こんなに太かったかな?と思うほどタフな歌声で聴こえてくる。
勢いそのままに『国道スロープ』へ。ギターのあーちゃんがこぶしでリズムを取ったり、途中で踊ったり、オーディエスと共に想いを重ねていきたいように盛り上げる、盛り上げる。「もうちょい楽しんでいきましょー!きのこ帝国です。よろしくー!ありがとうー!」とROCK IN JAPAN FESTIVAL 2年目ですっかりオーディエンスを巻き込んでいる。西村のドラムソロがリズムを刻み、「クロノスタシスって知ってる?」と佐藤の問いかけに『クロノスタシス』の曲が始まり、オーディエンスが更なる歓声を送ると、身体を揺らしながらじっと聴き入る。続く『海と花束』『桜が咲く前に』を演奏すると「弦が切れてしまったので」とギターを交換。弦の張り替えの間、1曲のみあーちゃんに借りたという色違いでお揃いのギターに持ち替えて演奏。佐藤が「一瞬でお揃いの時間がなくなりました。」と戻ってきたギターに持ち替え、「暑いでしょ?きのこ帝国あと2曲で終わるんで楽しんでください」と。『東京』『Telepathy/Overdrive』まで佐藤のVo.は決して派手ではないものの、あーちゃん(G)、谷口(B.)、西村(Dr.)が寄り添う。途中弦が切れるアクシデントに見舞われても崩れる事のない、自然体でいながらしっかりとした輝きを放つパフォーマンスに魅せられた。(吉川)
【米津玄師】8/2(日) 18:40~PARK STAGE
(第7回CDショップ大賞2015 入賞「YANKEE」
第5回CDショップ大賞2013 入賞「diorama」)
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015の2日目PARK STAGEラストは、「声と世界観が素晴らしい」「ボーカロイドのクリエイターとしてだけでなくアーティストとしての彼をもっと知って欲しい」、「2015年の幕開け。時代は新しいカリスマの登場を待ちわびています。ついに機は熟しました。今こそ彼のメッセージを、日本中の音楽を愛し続ける人々のもとへ。この素晴らしい作品とともに。」「米津玄師ほど進化と深化を思い知らされるアーティストはそうはいません。」等、CDショップ店員の熱い期待を寄せられている米津玄師。ただライヴ体験者はまだまだなはずで、スタートにはまだ音出しの早い段階から、すでに観客エリアが埋まり始め、最終のステージとあって走りながら入ってくる人もいてみるみる会場全体が膨張するように見えた。
白い衣装の上下に身を包んだ米津が登場すると観客席から“キャー!“という黄色い声と言われるような歓声があがる。
サポートに中島宏(Gt)、須藤優(Ba)、堀正輝(Dr)が固め『ゴーゴー幽霊船』からスタート。ハンドクラップが鳴り響く。待ちきれずにいたオーディエンスが夕闇に染まる空の下、今日の最後のステージを最高の思い出にするかのように最初からもヒートアップ。『メランコリーキッチン』が終わると、「改めまして、米津玄師です。」に「意外に野太い声」と男っぽさに意外性を感じた周りの女の子から感想を漏らす声が。「あっつくない?」と会場を気遣いつつ「僕らの方が100倍暑いから!」と本音も。夕暮れから夜の闇が迫る頃、照明の光が強く放つ。
「フェスに出させて頂いて、こんなにいい時間にやらせていただいて光栄です。ありがとうございます。今回で15回めのライヴです!」と言うと「来年の1月にツアーをやることにしました」という発表が。初めて公開する情報とあって再び観客席から歓声が上がる。『パンダヒーロー』が始まると“パッパッパラッパパパラパ” に合わせて手拍子が映える。ボカロP・ハチ名義の曲『マトリョシカ』が演奏されると会場の興奮はMAXに。「次の曲で最後なんだけど・・・9月に新しい曲が出るんですけど、その曲やります。」『アンビリーバーズ』シンセサイザーのメロディーが印象的でROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015が初めての登場とは思えないほど観客を興奮の渦に巻き込む様子は、来年の期待感に更に繋がっていく。(吉川)
今週末(8/8、8/9)のROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015も参加予定です!
CDショップ大賞実行委員会は、受賞アーティストを引き続き追っかけ、継続して応援して参ります!
(以下、写真は順不同でのご紹介となります)