(3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震に被災された皆様にお見舞い申し上げます。以下の記事は3月9日時点のもので、配慮に欠ける部分があるかもしれません。どうぞご了承下さい。今後も被災された地域の元気なショップを積極的にご紹介できれば嬉しいです。一日も早い復旧をお祈り申し上げます。)
全国のスゴいお店を紹介していく「つのはず誠の“元気が出る<CD>ショップ”」。第11回は、埼玉県を中心に東日本で展開されているVANDAレコード(さん、以下敬称略)の「川越店」をご紹介します。
日頃、アンケートでお客様のCD/DVD購入場所などを見ていると、派手ではないものの、そのシェアが確実に増えているお店がいくつかあります。その筆頭がVANDAレコード。ある時はアイドルやビジュアル系などのジャンルだったり、またある時は、ショッピングセンター内の出店が多いせいか、コブクロやいきものがかりなど幅広い年代の人気の作品だったり。一見、バラバラに感じるかもしれませんが、いずれもお店での陳列が購入に結びつきやすい作品で確実に伸びているな~という感覚が私の中にあります。ということで、ちょっとそのスゴ技を偵察(笑)せねば! と、少し前に行ってまいりました。
VANDAレコードのある店では、予約者に掲出期間の終わった店頭POPを優先的に差し上げたり、またネット通販部では、某最大手サイトで早々に品切れても良心的な価格で販売されていたり、と他の部分でも何かと気になるチェーン店ですが、特に西武新宿線本川越駅に隣接したペペ川越2Fにある「川越店」は精力的だと思いました。
まず入口の、黄色に黒字の共通トレードマークに大きく印象付けられます。マツモトキヨシ、ドン・キホーテ、BOOK OFFなど黄色を取り入れているお店は、どこも猛進していくようなイメージがあるのか、店頭からしてVANDAレコードも元気なイメージがあります。
さらに、実際に入ってみると、見本品で山積みに陳列された人気商品(書店でのコミック『ONE PIECE』の売り場をご想像ください)、ポイント制度のお得感を何度もアピールしたポスター、ドラマタイアップのみならず着うたヒットも紹介したヒット・コーナー、赤、青、黄色の三原色で派手に装飾したDVDコーナー、現在全国的に勢いのある女性アイドルコーナーも当然のごとくガンガン面出しされています。
行ってみて気づいたのですが、お店にある文字のフォントに“ポップ体”が随所に使われている点も、いっそう元気に見えるのかな?と思いました。なお、写真にはありませんが、洋楽には“PUNK SPRINGコーナー”(黒いバックに赤字)が展開されていたり、アニメの延長でフィギュアコーナーが近年常設されたりと、単に文字を躍らせているだけではなく、各ジャンルの開拓も着々と進められていて、やはり元気の源は人あってのことだと分かります。
次に、アルバム・チャートを見てみましょう。
順位 | 作品名 | アーティスト名 |
---|---|---|
1 | グッバイ・ララバイ | アヴリル・ラヴィーン |
2 | 願いの塔 | EXILE |
3 | Dejavu | 倖田來未 |
4 | まとめⅡ | aiko |
5 | まとめⅠ | aiko |
6 | 絶体絶命 | RADWIMPS |
7 | MUSICMAN | 桑田圭祐 |
8 | 劇場版マクロスF サヨナラノツバサ | (アニメ) |
9 | CHEMISTRY 2001-2011 | CHEMISTRY |
10 | rare collectives 4 | GLAY |
水曜日~火曜日を1週間とした新鮮なデータを送っていただいたので、単純な比較はできませんが、オリコンでは2位に登場したアヴリル・ラヴィーンがここでは1位に。他のショップの方にお話をうかがっても「うちでは(倖田來未よりも)アヴリルの方が売れてたよ」というお声が結構聞かれましたから、より均等な売れ方だったのでしょうか。あと、aikoが、「花火」やら「カブトムシ」やら「瞳」の収録で全国的に売れている『まとめ I』よりも、「ボーイフレンド」やら「初恋」やら「キラキラ」収録の『まとめ II』の方が売れているのも新鮮。後者の方が、ピュアな恋愛模様が多いので、それだけ若いお客様が多いのかも。
最後に、店長の松岡さんよりオススメの作品のコメントをいただきました。
安藤裕子 大人のまじめなカバーシリーズ
シングル・カップリングとして毎回恒例だったカバー曲達に新録曲4曲を追加収録。タイトル通りの渋い選曲の全11曲。音楽好きなら1曲目のピコから思わずニヤリとしてしまうかも。
細野晴臣も大絶賛だったという「君に胸キュン。」や、くるりの大名曲「ワールズ・エンド・スーパーノヴァ」などなど、ただのカバーには留まらず、どれも彼女の世界になっている所に拘りを感じます。
自分のやりたい事をありのまま素直に表現する・・・。音楽に対して真剣に向き合っている彼女の想いを感じる事が出来る素敵な一枚です。
- こちらもゴシック体やポップ体で紹介。渋めの選曲も、これらの字体だとポップ感あふれるから不思議!(アーティストや歌手に対してとても愛情を掛けて下さっているのをひしひしと感じました。アーティストは嬉しいだろーなー、こういうお店(註:編集部))
安藤裕子は、最初のブレイクから5年ほど経過していますが、こういうプッシュしづらい時期だからこそ、アーティストもスタッフもすごく嬉しいはず。ちなみに、この作品中では、私は早瀬優香子カバーの「セシルはセシル」が一番好き。そんな好みの違いも楽しく話し合えるお店は良いですね。またお邪魔させて下さい~♪