全国のスゴいお店を紹介していく「つのはず誠の“元気が出る＜CD＞ショップ”」。第47回は、鳥取県鳥取市にあるブックセンターコスモ岩吉店（さん、以下敬称を省略します）をご紹介します。

　今回は、鳥取市にやってきました～。日本で最も人口の少ない鳥取県。確かに、この県庁所在地も混雑しているのは鳥取砂丘付近の駐車場と、砂丘までピストン輸送しているループバス（麒麟獅子）の車内だけで、あとは総じて穏やかな印象です。でも、人が少ないと言っても、寂れているのではなく、むしろ大型ビルが立ち並ぶ前の古き良き日本を思い出す感じでしょうか。（ちなみに、鳥取砂丘で無意識に♪サハラの夕日を/あなたに見せたい～などと、口ずさんでいた私は、骨の髄まで歌謡曲に侵されています（笑）。）

NoaにTiaraにOOJAに『セツナ泣き歌MIX』。このコーナー、常にキレイでカワイイ女子が集っていました。

地方都市のあゆ人気、というかエイベックス人気は侮れません！ムムム、隣には桑田佳祐の初回盤が・・・急げ！

そして、海外ヒップホップ勢も負けていません。フロー・ライダーもいつもよりワイルドだぜぇ？

特典の内容表示が、やたらに目立つK－POPコーナー。オマケが大事なジャンルですもんね。

　さて、ブックセンターコスモ岩吉店は、そんな砂丘の西側、鳥取駅からも北西に5kmほどのところにあります。ちなみに、他の支店は、本社のある岡山県津山市、島根県の出雲市、そして鳥取市にはもう一つ鳥取駅近くの吉方店（向かいの弁当屋さんが安く美味しく、イートインも出来てオススメ！）があります。

　入口は、ガラス張りで綺麗にされていて、お店全体のデザインもちょっと懐かしく、CDショップというよりも、巨大なクリーニング店という感じで、あまり音楽の匂いがしないのですが(本当にすみません！)、しかし中に入ってみると、こちらで常に上位の泣け歌系ディーバにも、国内外のヒップホップ勢にも、怒涛のレコメンド文！恐れ入りました！！しかも、「初回」「特典付き」など、お店で使われているオリジナルのシール(?)が大きくて分かりやすい！これがないと、本当に紛らわしいんですよね。DVDの内容違いや価格を最小級数で書いてあると訳が分からず、もうどっちも買いたくなくなっちゃうので、こういう心遣いはすごく嬉しい！ちなみに、こちらのお店は、30代以上のサラリーマンが多いようで、こういった工夫も大いに活きているのでしょうね。

もはや、この連載で写真までレギュラー化しているSEKAI NO OWARI。それだけお店で映えるんですよね、彼らのキラキラ感って。

これまたお店で人気（ゆえにoriconでもロングヒット←ここ重要）のMAN WITH A MISSIONに結成10年にして人気上昇中のアルカラまで！地域の少年少女は幸せです♪

こんな見事なPOPの連続ゆえ、CDショップ大賞のディスプレイ・コンテスト「POP大賞」の大賞を受賞、そして直筆サインをゲット。神出鬼没なガガ様だけに、いつかご本人がくるといいですね。

さらに、こちら岩吉店では、ロック系のレコメンド文やそのセレクトも絶妙で楽しくなっています。何でも、アルバイトの方と手分けして、毎週20タイトルほどのレコメンド文をみっちり書いているとか。オリジナルの

　POPも総じて綺麗～！ブログにアップしたくなるファンも多いのではないでしょうか。ちなみに、こちらのCD売場を統括されている竹内めぐみさん、以前は米子店（残念ながら5月に閉店、こちらも良いお店でした）にいらしたそうで、そこでのロック系のDNAを徐々にこちらに浸透させていらっしゃるそうです。

下の写真の洋楽勢も、まだ日本ではメジャー・メーカーから出ていないけど、世界的に注目されているアーティストをいち早く取り上げていたり、こちらも凄く楽しそう。そして、チャートですが、今回は特に面白いシングルTOP10を見てみます。

オウル・シティーに日本デビュー前のパッション・ピット！リコメンド文も勉強になります。

洋楽の方は、総じてカッコ良い音がセレクトされています。ファイル・エモーションズ、知らなんだ。メモメモ・・・。

　
　EXILEのTAKAHIROが参加したACE OF SPADESが1位、EXILEの弟分である三代目JSBが6位、そして、妹分のFLOWERが8位と、まさにLDH三昧！地方に行けばいくほど、EXILEファミリーの偉大さに驚きます（だからこそ、ミュ○モ限定販売とかって、本当に全国のファンの為になってるのかな？？と疑問なんです）。その一方で、オリコンでダントツ1位ながら、一部流通での個別握手券目当てに偏っている乃木坂46は、ここでは9位と大きなギャップ。ライバルのAKBに追いつけ追い越せとメディアが煽っていますが、これが現実です。ちなみに、アルバム1位はAKB48の『1830m』で、決してアイドルが売れていない訳ではありません。最後に、竹内さんに、お店のイチオシ作品についてコメントをいただきました。

Ｆｅａｒ,ａｎｄ Ｌｏａｔｈｉｎｇ ｉｎ Ｌａｓ Ｖｅｇａｓ 　
『Ａｌｌ Ｔｈａｔ Ｗｅ Ｈａｖｅ Ｎｏｗ』

　今、日本で一番ライヴハウスから出演依頼が殺到しているバンド。オートチューンを取り入れた美メロと破壊的なシャウトが交差するツインヴォーカル、そりゃライヴハウスで観たら一発でノックアウトされてしまうだろう・・・、な・ん・だ・け・ど、ここ山陰ではなかなかそんな機会が無い！

　と、いうわけで、当店絶賛試聴機展開中です！気になる、と思っている方はぜひ、フル音量でお試しください。シーンを上り詰めるバンドだけが持つ、独特のオーラが音からも伝わってきます。

Fear,and Loathing in Las Vegasもこの通り。POPのセンスも素敵！

SEKAI NO OWARI、シェネル（今回は割愛）と並んで、ショップの三大好物（？）、アンパンマン！ちなみに、ブックコーナーでは読み聞かせイベントも好評とのことです。

ニコニコ動画コーナー、略して“ニコニコーナー”。店頭ならポスター特典も多し！

　ロック系や洋楽のハイセンスさって、大手チェーン店があれば事足りるよね～という人もいらっしゃるかもしれませんが、ここ鳥取県にはタワレコもHMVも新星堂もありません。TSUTAYAはありますが、オリジナルのMIX CDや999円ベスト優先のラインナップです。ついでに言うと、アニメイトも（車で2時間、特急電車で1時間かかる）米子まで行かねばありません。だからこそ、ブックセンターコスモのように、そういった大手チェーン店の良い部分を一手に引き受けて紹介してくれるお店があると地元住民にとってはとっても有難いと思うのです。ネットもありますが、あくまでも自分で情報をゲットしていく人にしか適してないんですよね～。私なんて日本でヒットした洋楽しか知らないので、このお店の素晴らしさがものすごーーく分かります。ネット派の人でも、たまにお店に来れば、自分の視野の狭さを矯正できるかもしれませんよ（微笑）。またお邪魔させて下さ～い♪