全国のスゴいお店を紹介していく「つのはず誠の“元気が出る<CD>ショップ”」。第62回は、宮城県石巻市のスクラム石巻店 さん【Twitter@scrum_isinomaki】(前編)をご紹介します。
あまりの甚大な被害に思わず言葉を失ってしまいます。。。 また、ここからよくぞ復活されたと感心&感動します!
東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市。実は私、震災から1年経過してようやく沿岸部にも訪れたのですが、1年経ってもなお、行き場が決まらず積み上げられたままの廃材や廃車(この辺りの画像をご参考下さい。 )を目の当たりにして、自然の威力と自分の無力を同時に痛感いたしました。旧北上川のすぐ近くにある小畑電器商会さんも、天井近くまで浸水した跡が残っていて営業も完全に復活できない状況だったり、地元でチェーン展開されているヤマト屋書店も6店中、1F部分が全壊するなど被害の大きかった2店を廃業されたりと、分かる範囲で少し見聞きするだけでも、物凄いことが起こったのだなと自分なりに理解いたしました。
そんな中で、こちらスクラム石巻店があるイオン石巻店も、沿岸から5kmほど離れた場所で津波は到達しなかったようですが、上の写真のように地震でお店が壊れてしまったり、避難所に受け入れられずこちらで寝泊りする方がいらっしゃったり、という状況で約1ヶ月の休業を余儀なくされたそうです。お店のスタッフ(こちらでは“乗組員”と呼んでいらっしゃるそうです)の方にも、自宅が破壊されたり、浸水されたりと大変だったようです。プラケースや什器の破損状況など、CDショップならではの大変さが分かる写真だと思います。。。
こちらは、震災後にTwitterに集まった「元気が出る100のつぶやき」を印刷
こちらは、「復興の狼煙ポスタープロジェクト」のポスターを購入されて掲示されたそうです。
そんな中で2011年4月20日に再開された時、店長の佐々木寿明さんは、こんな状況でお客さんが来てくれるのだろうかと思われたそうですが、いざ開いてみると「あまりの忙しさと嬉しさに写真を撮ることも忘れてしまった」ほどお客さんが来てくれたそうです。
また、このことによって「音楽を販売する店」だけではなく「音楽と人を繋ぐ店」ということをより強く認識され、それを考えて行動するようになったとのこと。具体的には、上記のように応援メッセージとなるTweetを印刷したり、ポスターを掲出したりと、自分たちも被害者でありながら、非常に前向きに発信されています。まさに、“元気が出るCDショップ”!!(感動)
地方には有名アーティストが意外とひょっこりいらっしゃいますよね!実は地方こそチャンスかも?
そしてこちらがandymoriからの御礼状。今では、表彰状と仲良く並んでいらっしゃいます♪
そんな元気なこちらのお店、CDショップ大賞の取り組みにも積極的ですが、なんと今年は「CDショップ店員だけに任せておけないCDショップ大賞」を開催されています!私も、これ気になっていたのですが、概要としてはCDショップ大賞ノミネート作品の中からお客様に大賞を決定してもらったそうです。そうして見事大賞を獲得したのが、andymoriで、勝手に(微笑)表彰をしていたところ、なんと地元のLIVEハウスBLUE RESISTANCEに出演するandymoriが来店されて御礼状まで並ぶことに!
ちなみに、この大賞に投票された方全員に500円分のポイントカードを、そして特賞としてBLUE RESISTANCEのライブチケット1枚をプレゼントするという太っ腹も凄いですが、店長がチケット代を自腹で負担しようとしたところ、趣旨を理解されたライブハウス側がチケットを提供して下さったという感動秘話まで付いています。こういう所にも音楽ゆえの絆を感じます!
なんだか、お話を伺うたびに“黙っているだけじゃ何も変わらない”とあれこれ教えていただいているようです。ちょっと全然スペースが足りないので、次回も、お邪魔させて下さ~い♪
4/24に発売された森山直太朗のアルバム『とある物語』は、ラップあり、ディスコ・ミュージックあり、ポップスあり、そして真骨頂のバラードあり、と彼の作品の中でもかなり上位の意欲作だと思います。劇場公演と連動した作品ということで、ちょっと手に取りづらいかもしれませんが、音楽単体でも十分楽しめるように、石川鷹彦、亀田誠治、笹路正徳、蔦谷好位置、渡辺俊美、渡辺俊幸と名アレンジャー&プロデューサーが勢揃い!こういう風にベテランでも新人でもないアーティストの力作をきちんと伝える媒体がなかなかないので、やっぱりCDショップ店員さんのお力って重要だと思いますね~。ちなみに、私はひたすらタイトルを連呼しているだけの「マジカルモンキーマジック」が好き(微笑)。