全国のスゴいお店を紹介していく「つのはず誠の“元気が出る<CD>ショップ”」。第77回は鹿児島市にあるWe’s(ウィズ)イオンモール鹿児島店さんです。(Twitterは@wes_kagoshima、以下、敬称略で“We’s鹿児島店”と呼びます。)
鹿児島市は、古くから栄えてきた城下町付近から街が大きく南に伸びており、こちらイオンモールはその南東の湾岸地域にあります。鹿児島市って街から海も山も本当に近くて、つまりはもともとの平野部が少なくて、街を広げるために市街地の南下や東部への埋め立てが進み、そこに大型店が多数出現したという構図が、市電亭から国道、さらに産業道路へと横切って移動してみるとよく分かります。
We’sオリジナルのランキング・コーナー。シングル1位は、モー娘。ではなく安室ちゃんというのもポイント。
昨夏までこちらにタワーレコードが入っていたことも影響しているのか、とりわけロック系のディスプレイが半端なく綺麗~!
店内どこも比較的整然としているのに、このパンク・コーナーだけは写真や文字が棚の上で踊り騒いでいるようです(微笑)。
そして、このWe’s鹿児島店ですが、もともとWe’sチェーン全般に共通して音楽好きな雰囲気があるのに加え、昨夏まで同モールにタワーレコードが入っていたことも大きいためか、こちらではロック系にただならぬ気合いを感じさせます(特に、パンクコーナー!)。さらに、地元アーティストをプッシュするコーナー“鹿児レコ”の大きさに驚き!さすが西郷隆盛の出身地だけあってか、はたまた長渕剛アニキの影響か、地元に対する誇りが強いですよね~。次に、アルバムチャートを見てみます。
地元アーティストを応援する“鹿児レコ”コーナー。長渕剛&柏木由紀に依存しなくても、こんなにいるのか~!と驚き、また店員さんにも感動!
“鹿児レコ”で2月上旬現在イチオシの森田くみこさん。ちなみに、エコバックは地元で人気のスタジオ&レーベルの「WALK INN STUDIO鹿児島」のものです。
こちらは地元学生が参加したコンピレーションのコーナーだそうです。確かに、ここまで徹底しているのって貴重です!!
3枚組1243円というまさに“グレイト”な輸入盤コーナー。1点ずつ簡単なレコメンドがあって親切~。
順位 | 作品名 | アーティスト名 |
---|---|---|
1 | 次の足跡 | AKB48 |
2 | ラヴ・ソングス-歌でつづる愛のストーリー- | (オムニバス) |
3 | Flower | Flower |
4 | 黒と影 | 黒夢 |
5 | テゴマスの青春 | テゴマス |
6 | トゥルー | アヴィーチー |
7 | 2014 GRAMMY ノミニーズ | (オムニバス) |
8 | アートポップ | レディー・ガガ |
9 | 光の中に立っていてね | 銀杏BOYZ |
10 | ash | 森田くみこ |
1位はAKB48の最新アルバム。発売2週目でも好調なのは、ゆきりんこと柏木由紀の出身地ということも大きそう。九州って、福岡はHKT48の本拠地かつ元AKBの篠田麻里子の出身地、大分は指原莉乃の出身地ということなのか、全国的に見てもAKBに対して熱い感じがあるなぁと現地で思いました。そして、2位は、新旧の洋楽ラブソングをとことん集めた3枚組2730円のオムニバス・アルバム。オリコンではTOP100より遥か下方になっていますが、ちゃんと置けば売れるんだなぁ~と感心します。やはり上の写真の“グレイテスト”シリーズのように、日頃からお得な洋楽オムニバスをしっかりアピールされていたお店の努力の賜物でしょうか。洋楽がTOP10中に4作もランクインしているのも、タワーやHMVのような旧外資系ショップの傾向と似ていますね。
最後に、同店スタッフの合津武幸さんよりコメントをいただきました。オススメ作品は勿論、10位のこちらの作品です!
森田くみこ 『ash』
今週は、弾き語りやバンドで活躍する森田くみこ(Twitter @morikumi_ )。CDショップから、ライブハウスへ足を運ぶ架け橋にもなろう、というコンセプトで展開しています。鹿児島の音楽をもっともっと、盛り上げるきっかけの一部になればと、地元密着型のCD屋を目指しております!
『進撃の巨人』関連商品の購入でポスターがもらえるそうです。このコワさ、お値段以上に価値があります!
ボーカロイド特集コーナー。なかなかに幅広いです!・・・筆者は個人的に、その下にある“どぶろっく”のCDの面出し状況に興味津々(笑)。
最近はK-POPファンも、国内盤の大量購入はイベント会場やネット通販で、輸入盤は店頭で、といった棲み分けが進んでいるかな~と感じています。
お隣の熊本出身“くまモン”を差し置いて(笑)、ふなっしーが占拠!コーナーは子供が座って見られるようになっています♪
森田くみこさんは、弾き語りだと浜田真理子さんのような孤高の存在感を放ちつつ、バンドスタイルではファミリーコンサートのような雰囲気も出せるという懐の深いアーティストさんなんですね。また、インディーズならではの自由な雰囲気も鹿児島らしさかなぁと思いました。それにしても、東北から九州にまでチェーン店のあるWe’s、また別のお店では演歌が強かったり、また別のお店ではヒップホップが大量にあったり・・・実にミステリアスなお店です(褒め言葉です)。それでも音楽への愛情の強さは共通しているので、どのWe’sに行っても何かと勉強になります!またお邪魔させて下さ~い♪
発売中の『日経エンタテインメント!』の別冊『日経エンタテインメント!80’s名作Special』にて、女性アイドル部門の記事をのべ9ページにわたって執筆しました。荻野目洋子インタビュー、ユーミン・みゆき・まりやの三大女性シンガーソングライターの女性アイドル提供曲分析、そして最も手間ひまがかかっているのは「80年代デビューの女性アイドル24組のカラオケ人気曲TOP10」です。これを見ると、オリコンの数字だけじゃなく、歌い継がれる本当のヒットを知っておきたいと思うはずですよ。良かったらご参考下さい♪