- 第10回
- 清 竜人

小西さんが通っていた玉光堂のすすきの店は、残念ながら今はない。でも当時を知る方が札幌にいました! 2005年にオープンした音楽処のオーナー、石川千鶴子さんです。 北海道を拠点に活動中のミュージシャンを応援するプロジェクト、『オトキタ』の実行委員である石川さん。その影響か昨年一番売れたアルバムは、Jake stone garage(ジェイクストーンガレージ)の『FIRING DEVICE』と、ご当地インディーズアーティストが人気を博しています。そんな石川さんに、小西さんが通っていた頃の玉光堂について伺いました。

「すすきの店のフロアの構成は、地下がジャズ・洋楽、1Fが邦楽、2Fがクラシック、3Fがオーディオフロアでした。レコード在庫が多く、その頃の担当者は皆”プロ”だったので、担当している全てのレコードを聴いて知っていたので情報量も多かったようです。地下の試聴機コーナーにはその時代としては珍しく、試聴機が5台置いてあったんですよ」
貴重なアナログ・レコードに傷がついてはいけないので、試聴時時にはお客様1人に1人店員さんがつきっきり。また小西さんも言っていたとおり、すすきの店と4丁目店の2店は、”ツケ”がきいたそうです。
「といっても誰でも良かった訳ではなく、4丁目店は放送局さん、すすきの店は個人のお得意様や飲食店等に売掛で対応し、毎月集金していたりしていました」
さらに小西さんについても、伺ってしまいました!
「お父さんがお店のお得意様で、お父さんはよくジャズやクラシックを買いにいらしてました。でも小西さんとお父さんは、ほとんど一緒に来たことがないはず……。中学生の頃から背が高くて大人っぽい雰囲気で、普通の子供が買うようなレコードというよりは、それぞれのフロアでマニアックなものを選んでいたと思います。特に洋楽を良く買っていたように記憶していますが、たまに「この年代の子は普通は買わないよね?」というような、マニアックな邦楽も買われていた事が印象的でした。1ヶ月に2回以上は来てもらっていたように思いますが、いつもツケで買ってたのも覚えています。あまり話しかけるタイプではなかったと記憶しています。多分小西少年も地下の試聴機コーナーでじっくり聴いたり、音楽雑誌を持って来てレコードを手に入れたりしていたんじゃないでしょうか」
すすきの店は在庫も多く試聴コーナーも充実していたので、あの中島みゆきさんやふきのとうメンバーも来店したことがあるそう。 「耳元で歌ってもらえれば、すぐに「この曲ですね」と答えられる自負が、スタッフにもあったわね」
- ミュージックショップ音楽処
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