『行かなきゃ 会えない 音がある。』

『行かなきゃ 会えない 音がある。』
これが第3回CDショップ大賞のスローガンとなった。
手前味噌で申し訳ないが、僕が作った3作のうちのひとつが恥ずかしながらこうして使われることになった。

実はこのあとに続いた言葉があった。
『知らなきゃ いけない 音がある。』
ちょっと伝わりづらくなるかも、という危惧からこの後半部分はカットされたのだけれど。 
僕ら音盤売りを生業にしている者にとっては『知らなきゃいけない』のは当たり前だけどリスナーにとってはそれをこういう言葉で語りかけられるのは迷惑、ってな方も多々いることだろう。今となってはカットしてもらって良かったなあ、と思っている。

第1回から参加してきて毎回着実に目の前の課題と難題をクリアーしてきたその成長過程がまさしく一大感動巨編!なのだがこれまたリスナーの皆様には関係のない逸話。
僕らはあくまでも埋もれちゃいけない素敵な音盤たちを僕らの手によって売りたい、ということを伝えながら実践することを選手宣誓のように誓う場、がこの賞の大きな意味だと思う。もちろん最大の意味は素晴らしい作品&アーティストへの敬意を払う、ということだけれど。

今回いちばん変わったのは 投票の際200文字以上のコメントを添える、ということ。これが一気にハードルを上げ僕らの当初からの描いた地図に向かって走りだした。
僕らが僕らによって僕らのために。根底にはそういう思いがあった。僕らでしか紹介できない、そんな音楽を僕らのやり方で。虫の息、と言われがちなCDショップだけれど今はこの20年のバブル~崩壊のあいだでついた贅肉が削ぎ落とされる時期にいるだけだ、と去年までいろんなとこで僕は言ってた。ただし今年以降はもう無駄な肉なんてない。この骨で勝負していく時、が来た。
これからが僕らの生業ってやつが試される。andymoriのような素敵な素敵なバンドがもっともっとたくさんの人の心に届くように。いろんなお店のヒットチャートを駆け抜けるように。リアルオーディオでなくっちゃいけないことをもっと大きい声で語れるように。

まずは第4回CDショップ大賞にむけて。継続できてこそはじめて僕らが胸を張れるのだ。

株式会社フタバ図書 サウンドギガ天神
店長 兼マルチメディア商品事業部CDV部門
スーパーバイザー 主任 大畑 亨