素晴らしい作品であふれる中、CDショップ大賞「赤」を受賞させていただいたこと、本当に恐縮です!
ありがたいことに2年前、デビュー作で大賞「青」をいただき、今度はもっと色鮮やかで、よりパワフルであることを意識した2ndアルバムで「赤」をいただけるなんて、このアルバム達もほんとに幸せものだと思います!!
時代は移り変わっても、CDがくれた特別な感情はずっと変わらないし、これからも色んな人生の色んな場面を彩っていってくれると信じています。
全国のCDショップ店員の皆さん、応援してくれている皆さん、ほんとにいつもたくさんの愛をありがとうございます!
第15回CDショップ大賞2023
大賞<青>受賞
羊文学 さま
受賞コメント
Q1:この度は第15回CDショップ大賞2023大賞(青)受賞おめでとうございます。まずは受賞の感想をお聞かせください。
塩塚モエカ:このような賞を頂くのは初めてで、とても嬉しいです。
河西ゆりか:結果を聞いたときはすごくびっくりしました。それと同時にとてもうれしくてしばらく落ち着けませんでした。
フクダヒロア:CDは最も好きな記録媒体です。第15回 CDショップ大賞2023に評価して頂き大変光栄です。
Q2:前作(メジャー・デビュー作)の『POWERS』もとんでもなく素晴らしい作品でした。そういう高評価のもと今回の『our hope』の制作にあたりどのような心持ちで臨まれたのか気になりますがいかがでしょうか?
塩塚モエカ:インディーズの頃から数えてアルバム制作としては3回目で、これまでの2作は、ドラマチックで聞き応えのある展開を意識していました。今回は、制作が始まる前からアニメや映画の主題歌のお話を頂いていたので、多くの人に聴いてもらえるように、という目標を最初に立てました。
河西ゆりか:『our hope』はたくさんの人に聴いてもらうことがテーマでした。いままでの羊文学の要素とポップさをうまく融合させたような作品になりました。
フクダヒロア:オルタナティブとJPOPの両立をテーマにサウンド面や全体の雰囲気を纏めました。普段は、手数の少ないドラム三点のリフを重視した、ドライでダークなスネアの音作りを心掛けているのですが、今回の作品では、抜けの良いスネアの音作りも意識して制作致しました。
Q3:先日このアルバムを引っさげてのツアー(ZeppFukuoka)を観させていただいたのですが、とにかく圧巻で僕の2022年ベストLIVEでした。アルバムで描かれた世界観をさらに深化させたなー、と感心感動していたのですがアルバムとLIVEでそれぞれでこだわりがあればお聞かせください。
塩塚モエカ:アルバムは、やはりたくさんの方に届けることと、少しの挑戦をテーマにしました。ライブでは、「OOPARTS」という曲を軸にしてアルバムとは別にテーマを設けました。それは、地球から宇宙へ小さな船に乗って脱出し、その先で失われた地球の美しさを眺めている、というテーマです。一緒にライブを作り上げてくださるスタッフのみなさんの力も借りながらステージを作りました。
河西ゆりか:ありがとうございます。とてもうれしいです。ツアーのタイトル通り、『OOPARTS』の世界観をライブでは表現しました。アルバムとは別軸として一から構成や舞台装飾を考えました。ここまで作りこんだツアーも初めてだったので、挑戦の気持ちがありました。
フクダヒロア:シンプルで低セッティングな独特なスタイル、ダークトーン且つ色彩豊かな音像をレコーディング、ライブ問わず重視しています。機材選びに関してのこだわりもスペックより視覚的に自分に相性の良いものを重視してセレクトします。ライブを行う際の意識している事は、初期衝動、静寂、儚さ、エモーショナル、無機質、唯美、耽美的な陶酔感の両立を意識して佇まい、空気感、感性を大事に演奏をしています。
Q4:実際にCDショップに足を運ばれることも多々あるかと思いますがまず最初に向かうのはどのコーナー(ジャンルなど)でしょうか?あと自分たちの作品のコーナーに行った際に気にするところなどあればぜひお聞かせください。そしてCDショップ店員へのメッセージを是非とも。
塩塚モエカ:CDショップにいくといつも、店員さんのおすすめを試聴します。洋楽も邦楽もジャケットやポップのコメントを見ながら新しい音楽を探しています。最近ではKPOPのコーナーが気になっていて、新しい音源の販売の形をリサーチしに行きたいと思っています。これまで沢山の音楽との出会いをくださったショップの皆様には、とても感謝しています。
河西ゆりか:やっぱりお店の店員さんのおすすめのコーナーに行くことが多いです。視聴するときもおすすめのトラックから聴きます。自分たちのコーナーを見るときは、店員さんのコメントみたいなのもじっくり見てしまいますね。かわいい飾り付けがしてあることもあって。ほんとによく見て、聴いてくれているんだなと感動します。いつもありがとうございます。
フクダヒロア:SHOEGAZER/ROCK/INDIE等のコーナー。展開が毎回印象的で魅力的です。バンド名が発明的で秀逸な事を客観的に再確認出来ます。POPカードを熱量の高い言葉選び、情報量で記載して下さり有難うございます。
Q5:羊文学という集合体が魅せる世界観はアングラ、やオタク、という言葉でカテゴライズされる人々を納得させることができる、さらに、メジャーシーンをも巻き込める求心力も持ち合わせている今のシーンでは稀有な存在だと確信しています。【売れること】や【CDショップ大賞みたいな賞をとること】などいろいろと評価点はあると思いますが、今後の羊文学が目指していくところ、をお聞かせください。
塩塚モエカ:色々な景色を見ることが好きなので、日本だけでなく、活動の幅を世界中にも広げ、いつも新しいことに挑戦し、退屈しないように活動していきたいです。それから、自分自身や近くの友人を励ましたり感動させたりできるような音楽を作っていきたいです。
河西ゆりか:ジャンルに縛りをつけない、イメージも縛りをつけない、自分たちがやりたいことをとにかく自由に表現していきたいです。
フクダヒロア:オルタナティブ,シューゲイザー, ポストロック,ドリームポップ,ダークアンビエント,マスロック,ニューゲイザー,サイケデリック,エモリバイバル,usインディ,等から影響を受けた様々なジャンルを独自に消化してカウンターカルチャーからメインカルチャーを両立した、魅力的なコア層の高い記憶に残る唯一無二のバンドを目指していけたらと思います。
(インタビュアー:フタバ図書TERAイオンモール福岡店 大畑亨(ミュージックソムリエ))